■新栄養週期栽培法 | |||||||||
1)はじめに 2)栄養週期栽培法 3)栄週の再現性 4)問題点(苦土) 5)問題点(土壌) 6)問題点(尿素) 7)新栄週の命名根拠 新栄週の理論体系 1)ソースシンク理論 2)人間と作物 3)人間と作物2 4)栄養と分化生長) |
3) ソース・シンク理論 人間と作物2 筆者が新栄養週期栽培法を書き表わせる自信ができた最大の理由もこの概念に基づいた認識にあり、植物の生長の発育史を施肥により修正を加えることが出来ることを証明できた為であります。 後に詳細に説明いたしますが、栄養週期栽培の施肥法を超えて、土壌及び樹体内の酸度調整により、栄養生長と生殖生長の比率(ソースシンクの配分)を修正できる方法を確立したためであります。 施肥法としてシンプルに硫安と硝酸カルシウムの酸性度の違う資材、カリウムと苦土の塩基バランスを変える資材の投入は、P/N以上に作物の栄養生長と生殖生長を支配しており、クロースクレービルの4つの場合を超えて、数日で修正を加えることが可能となります。 また、この概念を説明することにおいて、単純な相反する生命体である植物と動物の発育史を同列で鑑みることを戒める必要がある為です。 栄週では栄養生長期を消費生長としていますが、茎葉を生長させるための原料として窒素によるたんぱく質蓄積を少女期の躯体の生長となぞらえていますが、一定の大きさになることで花芽が出来たり、生殖器官が形成されることは、同列のように思われます。 動物の成長では窒素収支が重要であり、老化の始まる年齢と窒素収支が ”0”に成ることは同時でありますが、10代前半の少女が20代前半の女性をおばさんなどと揶揄するのもここにあり、躯体の重量が増加する間は、窒素収支がマイナスで摂取された栄養分のうちの窒素に基づいたたんぱく質は、生長に利用され肉体の一部になるため、体外の排出される窒素量は摂取される窒素よりも少なくなります。 10代後半(21歳)において女性は身長の増加が鈍くなり、重量の増加が止まった時点で、窒素収支は”0”になりますが、これは摂取された窒素に基づいたたんぱく質が、肉体の一部になりますが、代謝によりリンパを経由して排出され入れ替わりのたんぱく質が同一の量となり、窒素収支が換わらないことになります。この時点より生長は停止し、老化が始まっており、より若い少女からおばさんなどと揶揄されることとなります。 ここにおいて、動物は過去の少女の時代に戻ることは不可能であり、どのような食物を摂取したところで加齢による重量の増加を伴う生長が行われない以上若返りは出来ないのであります。 一方植物は、窒素やカリウムの比率を多めに摂取させることで、若返りを作為的に行うことが十分に可能であり、むしろ曇天や多雨により、作物が病害虫に侵されたり果実が異常肥大により割れたりすることは、栄養生長に向かいすぎるための弊害であり、動物には起こりえないことであります。 この概念をあえて重要なように説明することの根本は、農業生産の大問題である、天候不良などによる病害虫や収量損失などの経済的な損失のすべては、人間には起こりえない若返りにあることを絶対的に認識しなくてはいけないのであります。 この認識は、作物の収量性に影響を与えるだけでなく、生産者が一番大事な食味についても影響を与えていることを信じていただく必要があります。 また、その概念を的確に説明するためにこそ、ソースシンク理論が必要となり、その原理を理解できることで、ソースからのシンクへの配分率(転流先の分配比率)を認識できることが必要であり、新栄養週期栽培法の根本概念は 転流先の分配比率を、追肥する肥料の酸度、塩基バランスで作為的に変更できる ことが、この概念の最大の価値であり、最高収量を実現するために理解する必要があります。 そして、これを会得すると 大道無門千差路(みち)有り 此の関を透得(とうとく)せば 乾坤(けんこん)に独歩せん 領域に到達することが可能となり、沢山とりたい人はより沢山、おいしく作りたい人はよりおいしく、その両方を実現したい人は、その両方を実現できることとなります。 植物の分化 へ進む |
茨城県笠間市福田 TEL 0296-73-5101 FAX0296-73-0624